同室で待ちきれなくなった母が携帯を持って愛知の義母に連絡。
「お義母さんが愛知からこれから来るから、お前迎えに行ってきて、新大阪まで」
愛知県からお義母さんが来てくれる。助かる。やっぱり緊急の事態になれば、実の母親は頼りになります。というか、私の母親が相当ビビってしまったのでしょう。愛知にSOSを打診したようです。で、新幹線で来られる義母を迎えに行ってこいと言われました。
「これから三河牛が手術というのに、自分が行ってどうすんの!?( ゚д゚;;)
親父は迎えに行けないのかい?」
「お父さんは、今日は仕事です。お前しかいける人間はいないのよ」
ほどなく準備をすませ、手術室に向かう三河牛に面会。剃毛され、膀胱に管を通され、すっかり「患者モード」でございます。食べ過ぎで丸々と膨れていた顔がどこかやつれて見えました。やっぱり不安は隠せない様子。
自分は「ガンバレよ」とひとこと言ってあげられるだけでした。
旦那として、三河牛の手術に立ち会えないのは情けないと思うのですが、仕方ありません。
「男は役立たず」のレッテルを母に貼られ、関西の地理が全く分からない義母をここに運び込むことが役目になっています。義母に直接連絡をして、新大阪までは流石に遠いので、新神戸まで来てくれるようにお願いをして、準備をすませ車を走らせました。
この時の時間は午後12時40分ぐらい。後で分かった話ですが、まさにこの瞬間にジュニアが誕生していたようです。なんたる皮肉。(実際に面会できたのはさらに1時間以上後だったようですけど)
神戸への移動中は無事に産まれていることも知らされていないため、私は最悪のケースをシミュレーションしていました。ジュニアは死産し、三河牛は切開の影響で出血がひどく危険な状態。こんなところで自分は彼女の実母を連れて面会させなければならない。どんな言葉をかければいいのだ!?とか、
そんなヤバい状態に嫁がなっているのに、なんで自分はその場にいられずに神戸に走ってるの!?自分で淡路島まで来いよ!義母のヴァカ!!・・・・いや義母は悪くない。悪いのは無理矢理呼びつけた俺の母親だ!母のバカ野郎!!(-_-#)と関係者を恨んでおりました(^^;)
途中さらにケータイ電話を忘れたと勘違いして高速道路の路肩に車を駐めて血相変えて探し始めたり(ジャンパーのポケットに入っていました)高速道路の降り口を間違えて姫路方面に向かったりと、本当に気が動転していました。怒ったり、イライラしたり、悲しくなったり、凹んだり…妊婦ではないのですが、ジェットコースターのような気分の上がり下がりでした。
なんとか新神戸までたどりつき義母が乗っている新幹線を待ちます。時計は14時を回っていました。その間に母親からの着歴を見つけ電話をします。
散々悪いシミュレーションをしていたせいで、重い気分で連絡したのですが、スグに重い気持ちは吹き飛ばされました。
「良かったよ!二人とも無事や。産まれた〜〜」
重くのしかかっていたよくわからないものがガラガラと崩れていったような気がしました。(続く)
2009年05月10日
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